仁科記念財団の設立とその後の経緯

1951年仁科芳雄博士の没後、博士の偉大な業績を称えるとともに、原子物理学の基礎とその応用の分野において優れた研究者を育成するという博士の遺志をつぐ事業を行うため、当時の吉田茂首相を会長として設立発起人会が結成され、1955年に財団法人仁科記念財団が設立されました。

この設立に当たっては、わが国の財界からの寄付2,165万円、国内の個人の寄付234万円、海外の学者からの寄付約100万円、計約2,500万円をその基金としました。

1960年には第2次募金、さらに1969年から1976年にわたって 第3次募金、1980年から第4次募金を行い、現在約5億8600万円の基本財産に達しました。 2001年には元仁科研究室研究員故中山弘美博士のご遺族からのご寄付を基に研究助成を目的とする仁科記念奨励基金を創設し、 寄付金を加えて現在(2011年)その額は約2,900万円となっています。 これらの運用益、賛助会員会費、および寄付金に基づいて財団の活動を営んでおります。

財団の創立に当たっては、初代理事長渋沢敬三氏が財団の基礎の確立に尽力され、渋沢氏の逝去後は朝永振一郎博士が理事長に就任し、1979年7月逝去の日まで財団の発展のために心を砕かれました。その後理事長は久保亮五博士、西島和彦博士と引き継がれ、2005年9月から2011年3月までは山崎敏光博士が理事長を務めました。

財団は創立以来、原子物理学の振興という公益事業を助成してまいりましたが、2008年12月に施行された公益法人改革法に沿って、この公益事業を主体的に推進する公益財団法人へ移行することとし、2011年4月、公益財団法人仁科記念財団として生まれ変わりました。新法人の初代理事長には小林誠博士が就任いたしました。

理事長をはじめ関係者一同、仁科博士を記念するにふさわしい財団として、その一層の発展を念願し、財団の運営に努力してまいります。